兄弟が相続をめぐって大ゲンカ!
普通の兄弟ケンカなら
そのうち仲直りできるものですが、
相続争いはなかなかどうして
ながーーーく尾を引くもの。
骨肉の争いのはてに
『絶縁』
なんて兄弟もいるほどです。
これほど故人が悲しむことはありません。
そこで今回は
相続争いで絶縁しないための5つのポイント
をご紹介します。
兄弟でも大人になると
一緒にいる時間が減ってしまいますが、
小さい頃は一緒に遊んだりケンカしたり
仲が良い瞬間が必ずあったはず。
兄弟で力を合わせれば、
相続という大きな困難も
きっと上手く乗り切れますよ(*^^*)
兄弟で相続争いをしないための5つのポイント
兄弟同士の相続争いは
はたから見ても醜いもの。
故人だけでなく、故人の親類縁者まで
深く悲しませてしまいます。
なにより争う本人が一番傷つき、
一生のキズになります。
そんな悲しい事態を避けるために、
次の5ポイントを兄弟で覚えておきましょう!
1.親の生前に決めておく
1つ目のポイントは、
『親の生前に決めておく』です。
具体的には、親に有効な遺言書を
残しておいてもらいましょう。
「有効な遺言書ってなんぞや?」
という話をすると長くなるので、
簡単にまとめておきますね。
≪有効な遺言書の種類と要件≫
要件 | |
自筆証書遺言 | 書面に
を自書して押印。 |
公正証書遺言 | 公証人が聞き取って作成 |
秘密証書遺言 |
を書いて押印。 封筒に入れて封印を押し、 |
遺言書は故人の希望ですから、
遺言書があれば故人の気持ちにそった相続を
家族みんなで争いなくすることができます。
たとえ相続の取り分が
金銭的には平等でなかったとしても、
故人の気持ちなら納得できますからね(*^^*)
- 親の財産をすべて把握できる
- 親の意思を反映した相続ができる
- 家族みんな納得して相続分を決められる
2.法定相続人を確かめる
2つ目のポイントは、
『法定相続人を確かめる』です。
法定相続人とは、
法律上相続人と定められている人
のことをいいます。
家族構成によって相続人は違いますが、
故人に子どもがいる場合は
- 配偶者
- 子ども
- 孫(子どもが死亡している場合など)
が法定相続人です。簡単ですね♪
でも…いくつか問題になる場合があるので、
ざっとまとめておきますね。
法定相続人がどうか | 備考 | |
内縁の妻(夫) | × | 「賃借権」のみ 相続可能 |
愛人 | × | |
認知された非嫡出子 | 〇 | 認知されていない子は 相続できない |
つまり、
- 婚姻届けを提出している配偶者
- 子ども(嫡出子・非嫡出子)
- 孫
の人数と連絡先をきちんと確認しておけば、
「自分も法定相続人のハズなのに!!」
という人が現れるのを防ぐことができます。
- 誰が相続人かを把握できる
- 「法定相続人なのに相続できない人がいて
相続のやり直し」という事態を防げる - 「自分だって法定相続人だ!」と
後から金銭を求めてくる人を予防できる
3.法定相続人の分配比率を知っておく
3つ目のポイントは、
『法定相続人の分配比率を知っておく』です。
現在の民法では
次のような法定相続分となっています。
分配比率 | 備考 | |
配偶者 | 1/2 | |
子ども | 1/2×1/子どもの人数 | |
孫 | 子どもの相続額と同額 | 子ども(孫の親)が 死亡している場合のみ |
※子どもは嫡出子・非嫡出子ともに
同額の分配比率です。
この分配比率と相続人全員が知っていれば、
相続の話し合いがスムーズにすすみ
もめる可能性が低くなります。
法律で決まっている以上
争う余地もありませんからね(*^^*)
- もめる余地がなくなる
- スムーズに相続がすすむ
4.遺産分割の方法を確認しておく
4つ目のポイントは、
『遺産分割の方法を確認しておく』です。
法定相続分が決まっていても、
分けられる財産ばかりではないですよね。
法定相続分が100万円ずつの2人兄弟でも、
車を100万ずつに切り分けることはできません。
この場合
- 車⇒兄
- 現金100万円⇒妹
というように分けることになります。
法定相続分にのっとってどう財産を分けるのか、
できるだけ早く具体的に確認しておきましょう。
- 相続税の準備や心づもりができる
- どの財産が欲しいかで争わなくてすむ
5.専門家に相談する
5つ目のポイントは、
『専門家に相談する』です。
もめちゃう前に専門家をいれておくと、
相続争いを予防できますし
専門知識を教えてもらえるため
みんな納得して相続できます。
相続の専門家は
- 弁護士
- 司法書士
- 行政書士
ですが、それぞれの特徴があります。
メリット | デメリット | |
弁護士 | ・話し合いに参加し、 交渉してくれる。 ・遺産分割協議書を作ってくれる |
・高額 |
司法書士 | ・土地と建物の登記を してくれる |
・土地と建物以外の 相続には不向き |
行政書士 | ・遺産分割協議書を 作ってくれる・安価 |
・交渉はできない (法律的な質問に答えるのみ) |
財産の額や種類によって、
3つの専門家を上手く使い分けてくださいね。
- もめる前に争いを予防できる
- 法律知識を教えてもらえる
- 面倒な手続きをやってもらえる
まとめ
いかがでしたか?
兄弟で相続争いをしないためには、
- 親の生前に決めておく
- 法定相続人を確かめる
- 法定相続人の分配比率を知っておく
- 遺産分割の方法を確認しておく
- 専門家に相談する
の5つのポイントが大切。
この5つを早めから具体的に話し合っておくと、
いざというときにもめなくて済みます。
相続の話しは少ししにくいですが、
兄弟仲を守るためにも
親の気持ちを知るためにも、
できるだけ家族揃って元気なうちから
決めておくことが大切です(*’ω’*)